| あらすじ |
上の爺が捨てた犬を下の爺が拾い、大切にしていると、犬が山で「ここを掘れ」と鳴くので、掘ると金が出てきた。それを知った上の爺が犬を借りて、鳴いた所を掘ると、瀬戸欠けや泥水が出てきたので犬を殺して埋めた。下の爺が墓の上に植えた木で臼を作り米を搗くと、白米、黒米いっぱい出てきた。上の爺が借りて搗くと犬や猫の糞が出てきたので、怒って燃やした。下の爺は灰をもらってきて雁の群れに撒くと雁が落ちた。上の爺が撒くと自分の目には入り、屋根から落ちて婆に叩かれ死んでしまった。 |
| 追記 |
・註=①『秋田むがしこ』の「雁とり」および「犬飼い」の二話が、結合されている。花咲爺の転訛であろうが、物語が「かんじょべら」=便所汲みのヘラ=で叩き殺される、残酷な復讐の結末が、他と多少ちがっている。 ・ドコ=②「ドコ」または「ドッコ」は河川や堰に沈めて、魚をとる簡漁。竹または猫柳の枝で作製する(大曲市山崎幸次郎氏の説を参考にした。玉川の漁猟と無縁でなく、花咲爺の犬が「ドッコ」から始まるのが面白い。 ・註=③白げは精げ。つきあげた米。白米。天禄二年(九一七年)以後に成立したという『宇津保物語』にある平安初期の古語。この言葉は大川西根の一老婆からも聞いたがこういう古語が、なにゆえ大川原や大川西根の山間部に残っているのか、だれがもたらしたのか、研究に値いする。黒げは玄米。 ・註=④「コダシコ」は小出しコ。ミゴ縄で編んだ入れ物籠(かご)。 |
| その他 |
金子タカさんは明治44年10月21日生まれ。大川原(旧大曲市四ツ屋大川原)の生まれで中貫(旧大曲市四ツ屋杉本)に嫁ぐ。母親も祖母も大川原の出身で、父親も近くの四ツ屋松倉の出身。 |