展示概要

菅江真澄が北に向けて旅をした時代は、シベリア開発に伴うロシアの南下政策で、それまで化外の地とされていた蝦夷地が大きく注目され始めた時代でした。そのような時に、真澄は松前に4年間滞在し、その後、南部領下北から津軽、さらに秋田へと旅を続けます。
漂流民送還と通商交渉を目的とした第一回遣日使節団であるラクスマン来航に関して、真澄は、日記『牧の冬枯』『奥の浦々』『牧の朝露』にうわさ話などを記しています。また日記『おがらの滝』では、第二回遣日使節団であるレザノフ来航後に起こった文化露寇に対応するための秋田藩による蝦夷地出兵のようすに触れています。
本展では、日露交渉史における主にラクスマン来航と文化露寇の経緯などを紹介しながら、真澄の記述との関わりを紹介します。
さらに、『おがらの滝』に記録された八森出身の吉太郎漂流譚をはじめとして、当時の日本にとっての「異国」に関する真澄の記述を紹介します。

展示期間

2012年2月4日(土曜日)から2012年3月20日(火曜日)まで

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