自然展示室

自然展示室は、地質の展示である「大地の記憶」ゾーンと、生物の展示である「いのちの詩(うた)」ゾーンで構成されています。秋田の自然を身近に感じ、生命を育む自然環境の豊かさやダイナミズムを感じてもらえるよう、多くの実物資料を展示しています。

自然展示室

自然展示室は、地質の展示である「大地の記憶」ゾーンと、生物の展示である「いのちの詩(うた)」ゾーンで構成されています。秋田の自然を身近に感じ、生命を育む自然環境の豊かさやダイナミズムを感じてもらえるよう、多くの実物資料を展示しています。

大地の記憶ゾーンでは、46億年前の地球誕生から現代に至る秋田の大地の形成を時間軸に沿って展示しています。できるだけオープンにして、実際に触ってもらえる標本を増やしています。

大地の記憶ゾーンでは、46億年前の地球誕生から現代に至る秋田の大地の形成を時間軸に沿って展示しています。できるだけオープンにして、実際に触ってもらえる標本を増やしています。

いのちの詩ゾーンでは、秋田の生き物を自然環境ごとに展示しています。いろいろな方向から観察できるアクリル封入標本の他、はく製、骨格、押し葉など、さまざまな標本で秋田の生き物を紹介しています。

いのちの詩ゾーンでは、秋田の生き物を自然環境ごとに展示しています。いろいろな方向から観察できるアクリル封入標本の他、はく製、骨格、押し葉など、さまざまな標本で秋田の生き物を紹介しています。

写真:自然展示室の様子1

地球の誕生 46億年前

およそ46億年前、誕生したばかりの太陽を取り巻いていたガスやちりから微惑星が生まれ、それらが衝突と合体をくり返し地球が誕生したと考えられています。そのころの情報を持って地上に落ちてくるのが隕石です。秋田県ではこれまで3個の隕石が発見されています。
地球にはやがて海ができ、そこで生命が進化します。大陸も集合や分割を繰り返し、およそ1億年前の恐竜時代、日本はユーラシア大陸の一部でした。

日本海の誕生から多島海の時代 およそ2,500万から1,500万年前

およそ2,500万年前、大陸の東側を引き裂くような大地の変動が始まりました。やがて大陸の裂け目がひろがり、そこに海が入り込み、日本は大陸から分かれていきます。このようにして日本海が生まれ、日本列島が誕生しました。
およそ1,500万年前に日本列島は現在の位置に落ち着き、このころから陸地が沈み始め、東北地方はいくつかの島になっていました。その海岸ではデスモスチルスと呼ばれるほ乳類が暮らし、海底では火山活動に伴って黒鉱鉱床が形成されました。

写真:自然展示室の様子2
写真:自然展示室の様子3

深海の時代 およそ1,000万年前

陸地の沈降が続き、東北地方の日本海側は深い海になりました。海底にはプランクトンや泥が厚く積もり、それらが固まってできた地層からは巨大なサメ、イワシなどの魚やクジラの化石が見つかります。
1971年に、ほぼ全身の骨が残るクジラの化石が発掘されました。海岸から2キロメートルほど入った出羽丘陵の一角から発見されたため、デワクジラと名付けられました。

ナウマンゾウがいたころ およそ10万年前

およそ260万年前から現在まで続く第四紀は氷河時代とも言われ、氷期と間氷期が交互に訪れました。氷期には海水面が低下して日本列島は大陸とつながり、ナウマンゾウなど多くの動物が渡ってきました。暖かい間氷期には海水面が上昇し、日本は島になります。
男鹿半島に分布するこの時代の地層では、海面変動や大地の隆起の記録を見ることができます。また、貝類をはじめウニやフジツボ、アシカやオオツノジカなど、たくさんの化石を含みます。

写真:自然展示室の様子4
写真:自然展示室の様子5

生きている大地

1970年に噴火した秋田駒ヶ岳をはじめ、秋田県には6つの活火山があります。このほかにも多くの第四紀火山があり、多様な火山地形や噴出物を見ることができます。また、たくさんの温泉や地熱資源にも恵まれており、温泉特有の鉱物ができています。これらの火山や温泉では、大地が生きていることを直に感じることができます。

手つかずの自然(自然林)

秋田県では、自然林の多くが標高500メートルから600メートル以上の山地にまとまって残されており、自然が比較的豊かに維持されています。ここには、日本海側に分布しているユキツバキをはじめ、さまざまな植物が見られます。天然ブナ林を代表とする秋田の自然林は、全国的にも希少な鳥類のイヌワシやクマタカ、クマゲラ、秋田に生息するほ乳類のほとんどと、多くの昆虫などを育んでいます。秋田の中で最も秋田らしい環境のひとつと言えます。

写真:自然展示室の様子6
写真:自然展示室の様子7

人と自然の調和(里山)

雑木林にはクリやコナラ、アカマツが多く、標高が高くなるにしたがってミズナラなどが多くなっていきます。かつてそれらを薪や炭にするため、繰り返し伐採が行われてきました。雪が消えた後の明るい林内では、キクザキイチゲなどの早春植物が咲きます。
また、雑木林にはカブトムシやトンボ、チョウ、カエル、ヘビなど人になじみ深い動物がたくさんいます。古くから人と密接なつながりを持っていた雑木林は、人に一番身近な自然のひとつと言えるでしょう。

水に見る秋田(河川・湖沼・湿原)

雄物川・米代川・子吉川の三大河川とそれに注ぎ込む大小さまざまな支流。秋田県を取り囲む山々から流れ出る美しい水は、さまざまな水辺の環境をつくり動植物を育んでいます。
湖沼は、飲料水や農業用水の大事な水源であるほか、魚の養殖、ハスやジュンサイの栽培にも利用されてきました。また、湖沼は人間が大きく関わっている環境であるため、その関わりかたによって生物が大きく影響を受けるところです。

写真:自然展示室の様子8
写真:自然展示室の様子9

恵み豊かな海(海・沿岸)

秋田の海は「北の日本海」という冷たく厳しいイメージを持たれることが多いのですが、実は対馬暖流の影響を強く受けて比較的温暖です。このため、秋田の海と沿岸は、北方系と南方系の動物が同時に見られる特異な環境になっています。
秋田県の沿岸の大部分は砂丘海岸です。沿岸には、背を低くして地面をはうような姿になることにより、風に耐える植物が多く見られます。沿岸のクロマツ林は、風や砂を防ぐために植林されたものです。

自然展示室 紹介動画

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自然展示室 360度カメラ

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