秋田県立博物館中期ビジョン

「継承と発展-これまで培ってきた博物館力を次の半世紀へ-」

秋田県立博物館は、1975年(昭和50年)に「郷土の自然と人文に関する認識を深め、県民の学術および文化の発展に寄与するため」(秋田県立博物館条例)開館されました。以来、40数年、増築やリニューアルなどを行いながら、8部門を擁する総合博物館として、県内の各種博物館の中心的施設として、県民の生涯学習に資する社会教育施設として、その歴史を重ねてきました。まもなく建設以来半世紀を超えようとし、ハード・ソフト両面での対応を迫られる時期を迎えています。
この間、秋田県では少子高齢化が進み、地域で支え保存し継承してきた有形無形の文化財の伝承が難しくなってきている現状も一部にはあります。これらの保存継承は急務であり、秋田県立博物館に求められている使命は、秋田県が抱えている課題と表裏一体のものといえます。
こうした現状を踏まえ、秋田県立博物館は、これまで培われてきた博物館としての様々な力量を次の半世紀へ引き継ぎ、次代の秋田県立博物館の姿を追求しさらに発展させるために、2020年から2024年中期ビジョンを策定し取り組みます。

秋田を代表する文化や自然を次世代につなげるために、資料の収集・保存に努め、広く秋田の魅力を発信します。

  • 収蔵資料の増加に対応すべく、収蔵資料の整理及び収蔵環境の維持と改善に取り組みます。
  • 収集情報のデジタル化を推進し、県内外の諸機関との連携を図り、情報を広く発信します。

秋田に関する調査・研究をさらに進め、県民の知の拠点となる施設を目指します。

  • 組織的、計画的な調査・研究に取り組み、学芸職員の専門性の向上を図ります。
  • 館外での研修の機会なども活用し、学芸職員の力量の向上を目指します。
  • 調査・研究の成果を、広く県民に公開・発信する機会を継続して設けます。

県内唯一の県立の総合博物館として、魅力ある展示・公開を行います。

  • 日頃接することの少ない県内外の貴重な資料を、県民に広く紹介する特別展を開催します。
  • 日頃の調査・研究の成果を県民に還元する、学びの深い企画展を開催します。
  • 企画コーナー展、展示替えコーナー展などを活用し、調査研究の公開の充実に努めます。
  • 展示解説の多言語表記など、館内の外国語対応の充実に努めます。

県民の生涯学習に資する社会教育施設を目指し、教育普及活動に取り組みます。

  • 博物館教室を充実させるため、各分野の特性を活かし、継続的に取り組みます。
  • 体験型展示室の充実を図り、県民の博物館への興味関心を高めます。
  • 学校教育との一層の連携を図り、セカンドスクール的利用や出前授業の充実に努めます。
Copyright (C) Akita Prefectural Museum, All Rights Reserved.