| あらすじ |
小杉山円満寺は古くはとても栄えた寺院で、その十一面観音に対する信仰から、数十里からの参拝者も多かった。旧暦4月8日が祭日で、この日は馬の安全を祈り馬をひいての参拝や数十本の梵天で賑わった。昔は「舞楽」も奉納され、今は秋田県重要文化財に指定された「二の舞面」も保存されている。観音堂は御殿と称して、円満寺の西、川を隔てた観音森の頂上にあって、真言密教の掟によって女人禁制であった。釈迦堂から御殿に向かい数百m登ると、参道は峯伝いになり、更に一段高く木立の間から御殿の見える所に、この神小石(高さ40cm径20cm位の円柱形)がある。先のほうは梢細目で底面は約20度傾いているが、不思議にピタリと吸い付いてすわる。誰かが転がしても立たないが、後で見れば、スックリたっているということである。縄文時代の石棒でもなく、天然か人工かも定め難い昔からの石である。昔、一人の若い美しい「神子」が居た。御殿に登
ろうと決心した。丑満ちどき三日月の淡い光で御殿の法灯が見えるところまでたどりつくと、突然足腰が動かなくなった。とうとう夜明けとともに「石」となってしまい、それが「神子石」だと伝えられている。困ったことにこの石は数年前から姿を消してしまっている。
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