| あらすじ |
数十年前のこと、信頼できる人から直接聞いた話である。大曲の勤務先から先代の法要で心像の家に帰り、法要後の九時頃、大曲に帰ることになった。供物の油揚げやねりものなど重箱2つに詰めて、月を見て出かけた。小杉山を過ぎ今県の種畜場のある、あの高原に出ようとすると、道路のまん中に大きな水溜りがあり、右脇の藪を廻って出ようとした。ところがおかしい、なんとしても元の道路に出られない。2,3回繰り返して、油揚げのせいで狐にだまされたと気付いた。それではと、魔ものは火を恐れるので、煙草を吸い朝を待つことにした。そこに腰をおろし、2,3ぷく吸ったな-と思った頃、向こうの丘に朝草刈の若者が来ていたという。かれこれ5時間以上いたことになる。不思議に3、40分位にしか思わなかったという。次は「狢」のはなし、狢はよくものまねをするそうだ。秋雨が降りそうな夕方、すぐ家の近くの山で「木羽(こっぱ)わり」をしていると、すぐ近くで同じ音がする。これはおかしいと思いそのまま聞いていると、鋸びきの音から木を倒す音、なんとしてもほんものとしか思われなかったそうだ。又別の人の話では、歌を唄うのを聞いたが、唄いだしは山一ぱいにこだまさせて、朗々とはり上げるが、おしまいの方は、モニャモニャとなって消えるものだと聞いた。 |