| あらすじ |
昔、横手の西、塚堀の大戸川の向こうに釜蓋という小さな村に釜蓋五郎兵衛という長がいた。あるとき五郎兵衛が畑仕事をしていると、小さな蛇が五郎兵衛のことをじっと見ている。五郎兵衛の家には子供がおらず、その蛇を神様からの授かり物と連れて帰り、味噌蔵で大事に育てることにした。自分たちが食べる分の食事も分け与えていると、蛇はどんどん大きくなり、1年くらいで10尺もある大蛇となった。初めは珍しがっていた近所の人やお婆さんまで何とかしてくれ、と言い出した。ある夜、五郎兵衛は大蛇を抱え大戸川の岸にいき、飼えなくなったことを話して聞かせた。すると大蛇は川底のほうに消えていった。それ以後、大蛇の住む「五郎兵衛淵」と呼ばれる淵が出来た。ある夏の夜、お婆さんが体調を崩したので五郎兵衛は横手まで薬を買いにいった。その日は朝から雨で、大戸川が増水し、1本しか無い橋が流されていた。すると大蛇が現れ自分の体を橋代わりに渡した。五郎兵衛が渡ると大蛇は川の中に飲み込まれていった。薬のお陰でお婆さんは良くなったが、大蛇は見かけなくなった。そして五郎兵衛の家もだんだん傾いていった。この辺りでは「蛇かまどの家」という家にすみつく屋敷蛇のおかげで財産をふやしてきた家があり、蛇がいなくなるとその家は傾く、と言われている。 |