| あらすじ |
昔、南部と秋田の境にあった村に、みすぼらしい格好をした母娘が来て一晩の宿を願った。どこの家も泊めてくれず、竜雲寺の和尚に、本堂の軒下なら泊まっていい、と言われる。その日は吹雪で、オエノの叫び声が聞こえていた。翌朝には母娘の姿はなかった。それから1月後、和尚は夜山道を歩いている時にオエノに食い殺されてしまった。ある時熊平というマタギがオエノ退治をすると、オエノの住処の木に登り、上から銃を撃ったが当たらない。弾丸が尽きた熊平を木から落とそうとオエノが木を揺さぶると、穴から綺麗な娘が出て来てオエノを止めた。するとオエノは大人しく言うことを聞き、穴に戻っていった。ある晩、6匹のオエノが村を襲った。そこに熊平を助けた娘が駆けてきてオエノを鎮めようとした。しかし運悪く1本の矢が娘に刺さり倒れてしまった。それを見たオエノは怒り村人を数人食い殺した。娘はそれでも「この村には親切にしてくれたお母さんはいるからやめて」と最後の言葉を残し息を引き取った。6匹のオエノは悲しそうに鳴きながら娘の体をくわえて去っていった。それ以降、不親切だったことを後悔し、村人達は旅人に親切にするようになった。6匹のオエノは死んだ娘の事を慕い、毎日鳴いているうちに石になってしまったと言われる。 |