- 受入番号
- 工コ147
- 資料名
- 能代春慶塗 硯箱
- 法量
- 長さ24.4cm 幅16.6cm 高さ3.9cm
- 材質・技法・形状
- 木・漆
- 制作年代
- 江戸時代-明治時代
- 作成地
- 秋田県能代市
- 作成者
- 石岡庄寿郎(いしおかしょうじゅろう・生没年不詳)
- 資料解説
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これは秋田県の能代春慶塗によって作られた硯箱(すずりばこ・書道用具の硯を入れる箱)です。ヒバの木で作った硯箱を黄色の染料(ウコンなど)で染め、着色しない漆(ウルシの木の幹からとれる樹液)を20回以上も薄くすりこんで仕上げます。完成までには3年の月日がかかるそうです。
能代春慶塗は江戸時代に山打三九郎(やまうちさんくろう・生没年不詳)によって始められました。紀行家菅江真澄はその美しさを「山吹の花が露に濡れたように黄金色に光っている」と書き残しています。近代には海外でも人気が高まり、欧米の博覧会で受賞した記録もあります。残念ながら2010年に最後の職人11代目石岡庄寿郎が亡くなり、その技術は途絶えてしまいました。